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厚労省のデータからわかる4つの寿命とは
老後資金準備で難しいのは「何歳までの資金を準備すればよいかわからない」ということではないでしょうか。
つまり基準となる寿命がわかれば検討しやすい、ということになりますね。
今回は厚生労働省が公表している最新データから4つの寿命について確認してみたいと思います。
短いモノから順に見ていきましょう。
1.健康寿命
「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです
最新の令和元年の平均は、男性72.68歳、女性75.38歳でした。
2.平均寿命
平均寿命とは、生存数と死亡数が同数となる年齢と思うかたが多いのではないでしょうか。
ところが、実は「0歳の平均余命」のことなんです。
最新データの令和2年の平均寿命は男性81.56歳、女性87.71歳でした。
この数十年、日本人の寿命は大きく伸びていることがわかります。
「表2 主な年齢の平均余命の年次推移」の一番下の行をご覧ください。
0歳の平均余命が、男81.56歳、女87,71歳と記されています。これが平均寿命になります。
同じ表で高齢者の仲間入りとなる65歳の平均余命をみると、男性19.97歳、女性24.88歳とあります。
つまり65歳の人の平均寿命は男性84.97歳、女性89.88歳ということになります。
当然ですが、0歳の平均余命より長くなります。本当に長生きになりましたね。
3.寿命中位数
この名称は聞いたことないですね。
意味は、出生者の生存数と死亡数が同数になる年齢とのことです。
まさにこの数値が、私たちが思っている「平均寿命」になるのではないでしょうか。
「表3 寿命中位数の年次推移」の一番下の行が令和2年の数値です。
男性84.51歳、女性90.55歳です。
女性の半数は90歳を超えて生きているということになります。
驚きの長寿ですね。
4.死亡年齢最頻値
もう一つあるんです。
「死亡年齢最頻値」という年齢です。
平均というのは、若くして亡くなる人もいれば長生きの人もいる、その平均なので必ずしも最も多くの人が亡くなる年齢と一致しない、ということから最も死亡数の多い年齢である「死亡年齢最頻値」が最近注目されています。
「令和2年完全生命表」の左から3列目「死亡数」の最も多い年齢が「死亡年齢最頻値」になります。
「最頻値」は、男性が88歳、女性が93歳です。
寿命中位数よりさらに伸びました。
まさに「人生100年時代」は大袈裟な表現ではなくなってきたようです。
4つの寿命を基準に老後の備えを考えよう
4つの寿命をみてきましたが、長い老後の資金準備は、せめて「寿命中位数」か「死亡年齢最頻値」を基準に検討しておくことが安心かもしれません。
また、介護や長期療養に対する備えも、「寿命中位数」あるいは「死亡年齢最頻値」と「健康寿命」の差の年数を基準に検討しておくと良いかもしれませんね。
今の保険で大丈夫かなという確認や、老後資金の準備など、お気軽にお問合せください。